競馬予想の難しさ
競馬は、因果関係の『因』の部分が多すぎます。
例えば、調教過程が良く、パドックでの気配も良好で、返し馬も申し分なく、
戦績的に能力上位は間違いない馬がいたとします。
そして、その馬は先行馬です。
出走各馬を見渡してみると、先行馬が非常に多いことに気づきました。
しかし、その馬は能力上位なので、他馬よりもスピードがある分、
他馬よりも楽に走れるので問題ないだろうと考え、そのまま馬券を購入しました。
レースがスタートすると、その馬は先行することなく、後方からレースを進めました。
出走馬には先行馬が多く、ペースが早くなるだろうと騎手が予測したためです。
しかし、レースは予想に反してスローペースで進み、
人気のほとんどなかった逃げ馬が逃げ切って勝ってしまい、馬券が外れてしまいました。
これが競馬です。
もちろん、レースの結果に関わる『因』の部分はまだまだあります。
18頭の競走馬が出走すれば、18頭の競走馬と18人の騎手の『因』が絡み合い、
更に馬場や天候、観客の声、時には競走馬の故障が起こってしまうこともあります。
その上で、馬券を的中させるための予想を構築しなければなりません。
これは非常に難しい作業となります。
競馬は、馬券を的中させることが第一ですが、それは非常に難しいことなのです。
では、競馬を単純に確率で考えてみましょう。
レースに10頭の競走馬が出走し、単勝の馬券を1点購入すれば的中する確率は1/10です。
故に、10回に1回的中する計算になります。
しかし、単勝が10倍を越える馬が勝つことは、実はそんなに多くありません。
毎回同じ金額で単勝馬券を購入したとすると、
購入した回数を的中した馬券の倍率の和が上回ればプラスの収支となります。
つまり、10回単勝馬券を同じ金額だけ購入し、配当が3倍、7倍のものが一度ずつ的中した場合、プラスマイナス0となります。
単勝の平均的な配当で考えると、だいたい5倍くらいのものですから、10回購入した場合は2回以上当てなければなりません。
しかし、レースの出走頭数は最大18頭まで増えます。
出走頭数が増えた分だけ確率が下がるにも関わらず、的中しなければならない回数は変わらないという、ある種の矛盾が生じます。
この矛盾が競馬予想の最大の盲点であり、ギャンブルが生じさせる錯誤の正体です。
では、競馬で勝つためにはどうしたらいいのでしょうか。
そもそも、勝てるのでしょうか。
結論から言うと、勝っている人はいます。
ただ、多くの人が負けています。
競馬で勝つ方法をシンプルに考えると、
- 出来るだけ少ない点数で出来るだけ多く馬券を的中させること
- 破格の配当を定期的に的中させること
の2パターンに行き着きます。
前者に最も適した馬券は、複勝(8頭以上出走すれば3パターンの的中が生まれるので当てやすい)です。
後者は逆に、当てることが困難なほど破格の配当が得られる可能性が高まるので、3連単やWIN5が適した馬券であると言えるでしょう。
しかし、3連単やWIN5の総組み合わせ数と、実際の平均配当を照らし合わせてみると、
圧倒的に配当が安いということに気付きます。
破格の配当は、基本的にはほとんど生まれていません。
それは、馬の能力差が結果に最も大きく影響を与えているためです。
つまり、能力的に上位の馬が勝つことが多い、ということです。
では何故、破格の配当が生まれることがあるのかというと、“馬の能力に関係なく結果に至ったとき”に破格の配当が生まれます。
噛み砕いて言うと、“馬の能力以外の特殊な要素が結果につながる因となったとき”に破格の配当が生まれる、ということです。
その要素はいくつかありますが、馬場の状態や天候、レースのペースなどが挙げられます。
しかし、配当が大きくなることがあるというだけで、前述したとおり、組み合わせの総数と配当のバランスが悪いことに変わりありません。
以上の理由で、馬券で勝つための肝は、意外かもしれませんが複勝にあります。
当てやすいということを馬鹿にしてはいけません。
競馬の基本は、馬券を的中させることです。
それは非常に難しいことであるということを念頭に置いて馬券を購入することをオススメします。
「複勝なんて配当が安くて面白くない」という人は、単勝も合わせて購入してください。
単複という言葉が今では当たり前に使われるようになりましたが、これは単複が競馬の基本であることの象徴であるように思います。
馬券は、的中して初めて価値が生まれるということを忘れずに、競馬予想を行うことが何より大切であると思います。
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